Synology NASにアクセスできない原因は、論理障害と物理障害に分けられます。論理障害はソフトウェア面の障害を指し、物理障害は、主にハードウェアの故障です。この記事では、Synology NASにアクセスできない原因と解決方法、注意点について解説します。

Synology NASとはどういった製品?
Synology NASとはどのようなものか、概要と主なタイプを解説します。
Synology NASとは
Synology NASは、台湾のメーカーであるSynology社が提供しているNAS・RAIDサーバーのメーカーです。既定で記憶媒体(HDD・SSD)が組み込まれていない状態で販売されていることから、容量のカスタムが容易にできることもあり、データ大容量化・高速化の需要を満たすことが可能な特徴があります。日本国内でも、多くの法人や個人が利用しています。
主なタイプ
Synology NASには、主にDiskStation、FlashStation、RackStationの3つのタイプがあります。DiskStationは個人や小規模事業所が多く利用しているSynologyの主力製品です。もっとも多く流通しています。FlashStationは、記憶媒体をSSD前提に設計されています。RackStationは、DiskStationのラックマウントタイプのNASサーバーです。
Synology NASのエラーの例
Synology NASは、以下のようなエラーを出す場合があります。
- 電源が入らない
- ネットワーク上で認識されない
- アクセスできない
- エラーメッセージが表示される
- データにアクセスできない
- データを見られない
故障原因は、論理障害と物理障害に分けられる
Synology NASの故障原因は、論理障害と物理障害に分けられます。それぞれの例を提示します。
論理障害の例
論理障害とは、ソフトウェア面の障害のことです。論理障害が発生する原因として、以下が考えられます。
- 誤ってファイルを削除した
- 誤ってリビルド・初期化した
- OSに障害が発生した
- 急な停電が発生した
- RAID崩壊した
物理障害の例
物理障害とは、ハードウェアの故障が原因となって起きる障害のことです。一般的に、物理障害は、個人で対処できないと考えられています。物理障害が起きると、以下のような症状が発生します。
- 電源を入れても起動しない
- HDDが認識せず、異音がする
物理障害が発生する原因としては、以下のようなことが考えられます。
- 落下させた
- RAIDカードがショートした
Synology NASにアクセスできない原因
Synology NASにアクセスできない原因として、さまざまなものが考えられます。ここでは、原因を8つに分けて解説します。
内蔵ディスクの故障
Synology NASに内蔵されているHDDやSSDが故障していたり、何らかの物理障害が発生したりしていることで、Synology NASにアクセスできない可能性があります。内蔵ディスクの故障は、アクセスできない原因として大半を占めます。このとき、電源を抜き差しする、再起動をする、強制終了するなどの行為は、症状が悪化しかねません。自力での作業には、注意しましょう。
ファイルシステムの損傷
ファイルシステムが損傷していたり、プログラム上に問題が生じたりしている場合にも、Synology NASにアクセスできない症状が現れることがあります。ファイルシステムの損傷が発生する原因として、不完全なメモリモジュールや不適切なシステムのシャットダウンなどが考えられます。
ケーブルの接続
ケーブルがSynology NASと正しく接続されていないと、アクセスできません。電源ケーブルが抜けていないか、奥まで差さっているか、ケーブルは正しく接続されているかなどを確認しましょう。ケーブルの接続状況を確認したら、再接続を試みます。ケーブルを差し直すだけで、アクセスできない不具合が解消される場合もあります。
ネットワークの問題
Synology NASにアクセスできない原因は、ネットワーク(LAN)側に問題が発生しているからかもしれません。Synology NASにアクセスできないだけでなく、インターネットにアクセスできない、複数の端末で同じ症状が起きるなどの場合は、ネットワーク環境を見直す必要があります。
また、ほかの機器や端末にはアクセスできる状態でも、ネットワーク環境が不安定なため、Synology NASのみアクセスできない状態になっていることも考えられます。
パソコンの一時的なエラー
Synology NASと接続しているパソコンが一時的にエラーとなっているときは、Synology NASにアクセスできません。一時的なエラーが原因で、外部ストレージにアクセスできない症状が現れることもあります。一時的なエラーであれば、パソコンの再起動を行うことで、症状が改善される場合もあります。
設定に不具合が生じている
パソコン側、Synology NAS側いずれかの設定に不具合が生じているため、アクセスできない状態になっている可能性も考えられます。パソコン側の設定、Synology NAS側の設定に不具合が生じていると、以下のような症状が現れることがあります。
- ローカルネットワークからSynology NASにアクセスできない
- QuickConnectでSynology NASにアクセスができない
- Synology NASが応答しない
パソコン側あるいは、Synology NAS側の設定に不具合が生じていると考えられるエラーメッセージには、以下のようなものがあります。
- アクセスできません
- アクセスが拒否されました
- アクセス許可があるかサーバー管理者に問い合わせてください
- ユーザー名またはパスワードが正しくありません
- ネットワークパスが見つかりません
- エラーを特定できません
ファームウェアが損傷している
OSやファームウェアが損傷していると、Synology NASにアクセスできない症状が現れることがあります。Synology NAS本体のパネルにエラーが表示されてアクセスできない場合は、ファームウェアの損傷が考えられます。物理的に故障していなければ、ファームウェアをアップデートすることで、アクセスできない不具合が解消できる場合もあるでしょう。
セキュリティソフトが影響している
セキュリティプログラムやファイアウォールなど、パソコン上での設定が悪影響を及ぼすことがあります。そのため、アクセスできない状況に陥っている可能性も考えられます。しかし、発生頻度としては高くありません。対処法としては、コンピューター上のウイルス対策ソフトウェアを一時的に無効にするか、ブラウザ間テストを実行して、設定の更新をしましょう。
Synology NASにアクセスできないときの対処法
Synology NASにアクセスできないときの対処法を、5つ解説します。
NASの再起動をする
NASの機器本体を再起動することで、アクセスできない症状が改善することがあります。電源ボタンを長押ししてもSynology NASがシャットダウンしない場合は、電源コードを外して電源を落としましょう。再起動をした後は、メモリテストを少なくとも3回実施します。メモリテストの実施手順は以下のとおりです。
- Synology Assistant (ダウンロードセンター)をダウンロードしてインストールします
- Synology Assistantを起動し、右上にあるアイコンをクリックしましょう
- メモリテストのチェックボックスを選択してから、OKをクリックすると、メモリテストが実行されます
パソコンの再起動をする
Synology NASと接続しているパソコンが1台のみの場合、そのパソコンを再起動することで症状が改善することがあります。ただし、パソコンの再起動を試す場合は1回のみにし、症状が改善しない場合は、ほかの方法を試しましょう。
周辺機器、機器周辺を確認する
周辺機器やSynology NAS本体の周辺を確認しましょう。本体ではなく、周辺機器が影響して、アクセスできない状態になっている場合も考えられます。Synology NASは、設置した後は移動させることが少なく、設置時の状態のままで電源を切らずに運用されることが多いためです。
部屋のすみや不安定な場所に置かれていると、ケーブルが抜けたり、外れかけていたりしても、すぐには気づきません。ケーブルの接続状況を確認するとともに、機器周辺を確認しましょう。24時間稼働しているSynology NASは、ホコリが溜まりやすい特徴があります。
ホコリや塵によって排気口が塞がれると、排熱ができないことからSynology NAS本体や内蔵ディスクが故障し、データが失われたりする事態につながりかねません。機器にホコリが溜まっていることが原因で、アクセスできない症状が起きている場合もあります。こまめに掃除をしましょう。
端末の台数を確認する
Synology NASには、複数のパソコンが同時に接続可能です。しかし、同時接続できる台数と、ネットワークを安定して運用できるかは別問題です。90台のパソコンに接続可能だとしても、安定して運用できる台数は、10台ほどといわれています。
接続している端末の台数が多すぎると、Synology NASにアクセスができなかったり、つながりにくい不具合が発生したりすることがあります。接続台数をいったん絞って再接続してみましょう。
ネットワーク設定を確認する
アクセスできないパソコンが1台のみの場合、ネットワーク設定を見直すことで改善することがもあります。パブリックネットワークに接続していると、アクセスが遮断されることがあるため、設定を見直しましょう。ネットワーク設定がパブリックネットワークの場合、プライベートネットワークへの変更が必要です。変更の手順は、以下のとおりです。
- コントロールパネル、ネットワークの順に進み、ネットワーク設定画面を開きます
- パブリックネットワーク、またはプライベートネットワークになっていることを確認しましょう
- プライベートネットワークに変更すれば、設定は完了です
ローカルネットワーク上でSynology NASにアクセスできないときの対処方法
DSM(Synology DiskStation Manager)・ファイルサービス・PINGなど、ローカルネットワーク上でSynology NASにアクセスできないときや接続できないときの対処法を解説します。
電源LEDインジケータの状態を確認する
電源LEDインジゲータの状況を確認することで、問題がデバイス側にあるのか、あるいはネットワーク上にあるのかが判断できます。電源LEDインジゲータがオフでSynology NAS、デバイス自体の電源が切れている場合は、電源を入れて、Synology NASを起動しましょう。
このとき、Synology NASを起動できない場合は、電源、アダプター、またはそのほかのハードウェアに問題がある可能性があります。保証内であれば、最寄りの販売店に相談しましょう。一方、電源LEDインジケータがオンになっているのに、Synology NASにアクセスできない場合は、ネットワークに問題がある可能性があります。
その際は、Synology NASがローカルネットワークに接続されているかを確認しましょう。電源LEDインジケータが点滅している場合もあります。このとき、電源が入っているか否かは判断できません。30分ほど待ってから、デバイスへの再接続を試みましょう。点滅が続いている場合は、デバイスの電源を入れ直します。
NASのネットワーク接続を確認する
Synology NASに接続されたLANポートのLEDインジケータが正しく点滅しているか確認しましょう。スイッチまたはルーターのLEDインジケータが適切に点滅していることを確認したら、PINGコマンドを実行します。
これにより、Synology NASとコンピューター間の接続がチェック可能です。PINGコマンドの実行が成功するとターゲットからメッセージが返されます。Web AssistantもしくはSynology Assistantを使ってSynologyのNASを探しましょう。それぞれの探し方は以下のとおりです。
- Web Assistant:ブラウザのアドレスバーに「find.synology.com」と入力、実行します
- Synology Assistant:「ダウンロード センター」「Synology NASモデルを選択」と進みます
- 「デスクトップ ユーティリティ」タブにあるWeb AssistantもしくはSynology Assistantでデバイスとステータスを確認します
Web AssistantまたはSynology Assistantのステータス例
Web AssistantまたはSynology Assisantのステータスから状態が判断できます。ここでは、一例をあげます。
- 接続に失敗しました:Synology NASのネットワーク接続に問題がある可能性がある、NASの設定をリセットしたい場合にはリセットボタンを4秒間、警告音が鳴るまで押し続けます
- インストールされていません:インストールを続行するとデータがすべて失われる可能性があるため、注意しましょう
- 設定の消失/移行可能:DSMを再インストールしても、共有フォルダのデータは削除されません
- 準備完了:システムは正常にインストールされていて、使用可能な状態であることを示します
QuickConnectでSynology NASにアクセスができないときの対処法
QuickConnectでSynology NASにアクセスができないときの対処法は、4つあります。
QuickConnectが動作可能か確認する
QuickConnectが有効になっているか、あるいは動作可能な状態であるかを確認しましょう。Synologyサービスステータスに移動して、QuickConnectのステータスを見れば、判断できます。動作可能となっていれば、動作可能です。表示されない場合は、サービスはメンテナンスの最中です。
インターネット環境を確認する
Synology NASが、インターネットに正しく接続されているかを確認しましょう。別のデバイスを同じネットワークのポートとケーブルに接続して、インターネットに接続できるかをテストします。ほかのデバイスでインターネットに接続できなければ、インターネット環境に問題や不具合がある可能性があります。
QuickConnectの状態を確認
Synology NASのアカウントにサインインして、QuickConnectの状態が正常かどうかを確認しましょう。失敗(Failed)になっている場合には、更新が必要です。更新ボタンをクリックして再度、サインインし直しましょう。
親ルーターの設定を確認する
「ネットワーク設定を自動的に取得する(DHCP)」を設定した後に問題が解決される場合、NASにアクセスできない問題は親ルーターにある可能性が高いといえます。「手動設定を使用する」を選択して、QuickConnect接続を維持するには、Synology NASが、インターネットへの接続を許可されているか否かを、親ルーターの設定から確認しましょう。
Synology NASが応答しないときの対処方法
Synology NASが応答しないときの対処法を、4つに分けて解説します。
ローカルネットワークからアクセスできるか確認する
電源LEDインジゲータの状態をチェックして、ローカルネットワークからアクセスできるか確認しましょう。電源LEDの状態で、問題がSynology NASにあるのか、ネットワーク上にあるのかが判断できます。
Ethernetケーブル・ネットワークポートを確認する
ローカルネットワークを確認しても応答がない場合、Ethernetケーブルとネットワークポートをチェックしましょう。ケーブルが曲がっていたり、劣化や断線したりしていないかを目視します。同時に、カテゴリ5e以降のEthernetケーブルを使用していることも確認してください。そのうえで、ほかのEthernetケーブルでも同様のトラブルが起きるかを確認します。
同じポートのみの利用で不具合が出た際には、別のポートに接続し直しましょう。
電源ボタンを長押しする
電源ボタンを3秒以上、あるいはビープ音が聞こえるまで押し続けましょう。システムが応答している場合は、Synology NASからビープ音が鳴り、システムは正常にシャットダウンします。
一方、システムが対応していない場合は、ビープ音は鳴るものの、システムはシャットダウンできません。あるいは、Synology NASから音が出ず、システムのシャットダウンも行われない症状が現れる場合もあります。
電源を差し直す
電源ボタンを長押ししてもSynology NASがシャットダウンしない場合は、電源コードをデバイスから外し、再度接続しましょう。その後、メモリテストを実施します。メモリテストにより、メモリが正常に動いているか、機能しているかが判断できます。Synology NASを再起動した後は、ストレージプールとボリューム、互換性リストを確認しましょう。
SynologyのNASにアクセスできないときの注意点
SynologyのNASにアクセスできないときに、行動によってはデータが失われたり、症状が悪化したりすることもあります。注意すべき点を5つに分けて解説します。
通電し続けない
Synology NASにアクセスできないときに、通電したまま、むやみに作業するとデータが上書きされて復旧が難しくなる場合があります。アクセスができなくなる原因の多くが、内蔵データの破損によるものです。データを失わないために、アクセスできない症状が現れたら機器の電源を切ることを優先しましょう。
電源やケーブルの抜き差しをしない
電源のオンオフ、ケーブルの抜き差しなども、機器や内蔵のHDDやSSDに負荷をかけます。症状が悪化し、データの消失にもつながりかねません。電源のオンオフや再起動、ケーブルの抜き差しなどをするたびに、ディスクが起動します。そのため、プラッタに傷や溝を作ったり、データが記録されている箇所をえぐり取ってしまったりすることも考えられます。
自発的にRAIDのリビルド操作を進めない
Synology製NASは、一般的にはRAIDを組んでいます。リビルドやHDD/SSDの抜き差しはデータの上書きを招きかねません。アクセスできないからとリビルドしても、失敗したり途中で止まったりすることがほとんどです。その結果、以下のような症状が起きる場合があります。リビルド操作は控えましょう。
- RAID崩壊が起きる
- データの上書きが進む
- ディスクの損傷状態が悪化する
- ディスクの故障本数が増える
内蔵ディスクを単体で直接、パソコンにつながない
NASに搭載されているディスクは複数のディスクを使ってRAIDを構築しています。ファイル形式やシステムが特殊であるため、単体でパソコンに接続してもそのまま使用できず、ファイルやフォルダを見られない仕様です。直接、パソコンにつないで保存データを読み込む行為はやめましょう。RAIDの情報が失われ、データの整合性が損なわれかねません。
安易にアップデートをしない
安易なアップデートも、データを失う可能性があります。Synology NASにアクセスできないときの多くは、内蔵ディスクが物理的に故障している状態です。その状態でアップデートをすると、ファイルシステムが損傷したり、データが上書きされたりしかねません。アップデートに失敗してしまうと、NASの初期化(OSの再インストール)が必要になる場合もあります。慎重に判断しましょう。
Synology NASを操作してデータ・ファイルを復旧する方法
削除したデータ・ファイルを復旧したい場合もあるでしょう。Synology NASを操作してデータやファイルを復旧させる方法を4つ解説します。
ゴミ箱から復元する
Synology NASには、削除したデータを一定期間保存する「ゴミ箱」の機能があります。ただし、パソコンとは異なり、削除したデータをごみ箱に移動するには設定が必要です。共有フォルダを事前に選択して、ごみ箱を有効にしなくてはなりません。ごみ箱の設定を有効にする手順は以下のとおりです。
- 「DSM」「コントロールパネル」「共有フォルダ」の順に選択します
- 共有フォルダを選択し「編集」をクリックします
- 「ごみ箱を有効にする」を選択しましょう
- administratorsのみにごみ箱へのアクセスを制限する場合は、「administrators のみにアクセスを制限する」を選択しましょう
ごみ箱に入ったデータを復元する手順は、以下のとおりです。
- File Stationを起動し、ごみ箱機能が有効になっている共有フォルダに移動します
- #recycleサブフォルダを開きましょう
- 復元するファイルまたはフォルダを右クリックします
- DSMのバージョンに応じた指示に従ってください
- DSM7.1以降の場合「復元」を選択して、削除したファイルを元の場所に復元します
データをバックアップできるオプションを活用する
ごみ箱に入れたデータを復元する以外に、バックアップできるオプションをデータ復元に活用する方法もあります。オプションの一例は、以下のとおりです。
- Synology Drive Server
- Hyper Backup
- Active Backup for Business エージェント(DSM)
データ復元ソフトを使用する
データ復元ソフトで削除したデータを復旧できる場合もあります。ただし、機器に軽度な論理障害が生じている場合に限り、データ復元ソフトでエラーの修復・データの復旧が可能です。
データ復元ソフトを使用すると、データを上書きする、RAID情報が崩れる、ほかの障害やエラーを引き起こすなどの症状が起きることもあります。むやみに復元ソフトを使用せず、専門家の指示を仰ぎましょう。
データ復旧会社に依頼する
データ復旧会社に依頼することで、データを復元できる可能性もあります。依頼する際は、ディスクの本数と容量、RAIDの種類、障害が発生した際の症状、障害発生後に行ったことを伝えましょう。データ復旧を実施するにあたり、重要な情報であるためです。
Synology NASに対応できるデータ復旧会社の選び方
データ復旧会社は多くありますが、すべての復旧会社が、Synology NASにアクセスできない症状に対応できるわけではありません。データ復旧会社の選び方を解説します。
復旧実績から選ぶ
データ復旧会社がWebサイトで公開している復旧事例を確認しましょう。多くの復旧事例を実績として提示しているデータ復旧会社は、信頼性が高いといえます。ただし、明確な数値を提示しない復旧会社は、技術力を有していない可能性があるため、注意が必要です。
復旧率にも注意しましょう。復旧率は算出する基準データが復旧会社によって異なります。Webサイトで高いデータ復旧率を謳っているからと、信頼して依頼した結果、トラブルになるケースも見られます。「国内最高レベル」「トップクラスの復旧率」など、曖昧な言葉のみで、具体的な復旧実績について公開していない復旧会社にも注意しましょう。
セキュリティ対策の高さから選ぶ
セキュリティ対策が徹底されているか、情報漏えい対策をきちんとしているかも、データ復旧会社を選ぶ重要なポイントです。「ISO27001」や「Pマーク」などを取得している復旧会社を選ぶとよいでしょう。とくに、ISOは情報セキュリティ対策の国際的な基準で、情報漏えい対策が万全であると判断できます。あわせて、「NDA(秘密保持契約)」の締結ができるかも確認しましょう。
対応速度で選ぶ
NASにアクセスできないと、仕事に支障が出るため、早急な対応を臨むケースが多く見られます。そのため、納品までの時間も、データ復旧会社を選ぶ基準です。なかには、夜間でも対応し、24時間依頼を受け付けている復旧会社もあります。以下を、データ復旧対応の速度が速い目安とし、選ぶ基準にしましょう。
- 営業時間が長い
- 土日も復旧作業している
- 大容量のデータ復旧に対応可能なラボ(設備)を保有している
出張に対応しているかで選ぶ
NASは持ち出しが難しい機器です。出張サービスを実施している復旧会社を選ぶとよいでしょう。出張サービスでは、ハードディスクを持ち出ししないため、セキュリティ水準も高いと判断できます。ただし、配送しか受け付けていない場合もあるため、事前に対応しているかを確認しましょう。
大企業や官公庁のデータ復旧実績があるか
機密文書を取り扱うことが多い、大企業や警察・官公庁などのデータ復旧実績がある復旧会社は、技術力や実績を兼ね備えていると考えられます。官公庁、警視庁などの公的機関からの表彰実績も、技術力の証明になります。
データ復旧会社に依頼する際の費用目安
データ復旧会社に依頼する場合、その費用は技術力、サービス内容、対応する故障の種類によって異なります。費用が高いからといって、技術力が高いとは限りません。料金相場を知りたい場合は、見積もりを依頼しましょう。
弊社サービスの紹介
DATA119は、AOSデータ復旧サービスセンターのデータ復旧サービスです。Synology NASをはじめとする、HDDで構成された難易度の高いデータ復旧が可能です。アクセスできない症状にも対応しています。
全国出張も対応しているため、持ち出しができないデータの復旧も依頼できます。専門エンジニアが指定の場所まで伺い、最先端の専用機器と技術で機密性の高い重要なデータを復旧します。対象となる機器は、各種サーバー、RAID、NAS、パソコン、HDDです。復旧実績の一例は、以下のとおりです。
- 内閣府、環境省、経済産業省、厚生労働省、国土交通省、検察庁、金融庁、国税庁などの省庁
- 労働局、建設局、福祉局、港湾局などの部局
まとめ
Synology NASがアクセスできない原因には、内蔵システムの損傷やファイルシステムのトラブルなど、さまざまなものが考えられます。周辺機器を確認したり、再起動を行ったりすることで症状が改善することもあります。しかし、電源の抜き差しや安易なアップデートが、データ損失や症状悪化のきっかけになる場合もあります。
Synology NASにアクセスできない症状が発生したときは、無理に自分で不具合を解消しようとするのではなく、データ復旧会社に依頼しましょう。AOSデータ復旧サービスセンターでは、確かなスクラッチ・メモリ復旧技術を持ち、メーカーとの業務提携も行っています。コンサルタントが電話・メールにて、丁寧にフォローしているため、お気軽にお問い合わせください。
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